最近は懸賞によく当たる。特に映画の試写会に当たることが多くて、2018年の5月だけでも3回か4回は当選しています。
ということで、つい先日またまた試写会のチケットが当たったので『ワンダー君は太陽』という映画を観てきました♪
率直な感想を言うと「観て良かった!!」
本作はトリーチャーコリンズ症候群という、顔が変形する疾患を抱えた主人公のオギーが挫折や困難を乗り越え成長していく話です。そして、オギーの家族、友人、知人たちも各々が困難を抱え、時に悲しみに暮れ、それでもどうにか前向きに人生を送っていく、観ている人に温かさや勇気を与えてくれる作品だと思います。
そんなわけで今回はこの『ワンダー君は太陽』について見どころや感想を書いていきたいと思います♪
※ネタバレありなので、ご了承ください。まだ映画を観ていない方は映画を観終わった後にご覧いただければと思います。
作品の基本情報
本作は2017年にアメリカで公開。第90回アカデミー賞メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされています。
監督はスティーブン・チョボスキー。自らが原作を描いた『ウォールフラワー』で監督を務め、2017年にアメリカで公開された実写版『美女と野獣』では脚本を手がけた人です。
主要人物の紹介
オーガスト・プルマン(ジェイコブ・トレンブレイ)
主役のジェイコブ・トレンブレイは遺伝子の疾患によって、顔が変形した少年オーガスト・プルマン、通称オギーを演じます。ジェイコブはカナダ出身の子役で、2015年に公開された映画『ルーム』で天才子役として注目されるようになりました。
イザベル・プルマン(ジュリア・ロバーツ)
オギーの母親、イザベル・プルマンを演じたのはジュリア・ロバーツ。まぁ、有名すぎて説明もいらないレベルの女優さんですね。本作ではなかなか学校生活がうまくいかないオギーを時にやさしく時に力強く支える母親を好演。
ネート・プルマン(オーウェン・ウィルソン)
オギーの父親、ネート・プルマンを演じたのはオーウェン・ウィルソン。本作では、やや恐妻家でありながら、ユーモアにあふれ家族の潤滑油であるオギーの父親役を演じます。彼の登場するシーンで一番お客さんは笑ってました。オーウェンはアルマゲドンでは石油掘削員で陽気なカウボーイ気取りのオスカー・チョイ役を演じたり、ジャッキー・チェン主演のシャンハイ・ヌーンでは強盗団を率いるロイ・オバノンを演じたりしてますね。
オリヴィア・プルマン(イザベラ・ヴィドヴィッチ)
オギーの姉を演じるのはイザベラ・ヴィドビッチ。本作では、学校生活になじめない弟を気遣いながらも、実は自分自身も心をすり減らしている多感な高校生オリヴィア(通称ヴィア)を演じます。個人的には派手過ぎずキレイなんだけど素朴な感じがしていいなぁと思いました。今後年齢を重ねていったらさらに魅力的になるんじゃないだろうか?
ジャック・ウィル(ノア・ジュプ)
オギーのクラスメイトで親友になるジャックを演じるのは、ノア・ジュプ。オギー役を演じたジェイコブ・トレンブレイ同様、今注目の若手俳優です。彼はつい先日観た『サバービコン 仮面を被った街』にも出演してましたね。本作では元気で友達思いの少年を演じています。彼も良かった!!
参考記事:『サバービコン 仮面を被った街』の感想を書いてみた!! - エンタメなしでは生きてけない!!
ミランダ(ダニエル・ローズ・ラッセル)
オリヴィアの親友ミランダを演じるのはダニエル・ローズ・ラッセル。僕は初見だったのですが、まぁきれいな女優さんですね。イザベラさんもキレイだけど、ダニエルさんもキレイ。今後注目していきたい女優さんです♪
カンタンなあらすじ
プルマン家のオギーは、遺伝子の疾患により顔が変形した状態で生まれました。そのため手術と入退院を繰り返し10歳になるまで学校には通わず自宅学習をしながら過ごしてきたのです。
そんなオギーですが、長年の治療の甲斐もあって体調が安定。家族はオギーを学校に通わせることを決めます。
ところが、オギーは顔が変形している状態のため、なかなかクラスになじむことができない。それどころか、一部の生徒からひどい言葉を浴びせられたりしてしまい、学校に通うことがつらくなってしまいます。
家族に支えられながらもなんとか勇気を出して学校に通うオギー。果たして彼は学校で充実した生活を送ることができるのでしょうか?
映画のレビュー(感想、見どころなど)
人はみな悩みや苦悩を抱えながら生きていることを再確認させてくれる作品
この作品はオギーが自らが持つ疾患と抱えながら苦悩や困難を抱えながら、周りの人の支えや自ら成長していく話が中心です。正直オギーの立場になって考えるとメチャメチャしんどいですよ。だって、自分じゃあどうしようもない疾患のために、周りから変な目で見られたり、いじめられたりしちゃうわけですから。オギーが学校に登校したら、バーッと周りが避けていったりするんだもん。フィクションとはいえ、オギーが生きる人生の理不尽さって言ったら、胸が締め付けられそうになりますよ。
特に子供って残酷じゃないですか?疾患のこととかよくわかってないから、平気でひどいこと言っちゃう。握手したら病気が移るとかさ、無邪気な子供の言うことかもしれないけど、言われた方からしたらめちゃめちゃショックだし、学校なんて行きたくなくなるよなって思いますね。まぁ、オギーは家族の支えや理解してくれる友人がいたから何とか乗り越えていくわけだけども。
そんで、この話はオギーが困難を乗り越えるっていうだけの話じゃあないんです。実は、オギーのまわりにも、悩みや苦悩を抱えている人たちっていうのはたくさんいたりする。
一人例を挙げると、オギーの姉のオリヴィア、通称ヴィアなんかはまさにそう。彼女はオギーが落ち込んでるときに、そっと励ましてくれる良き姉なんだけど、彼女自身、実は「もっと私に構ってよ」っていう願望を持っていたりします。
というのも、オギーとヴィアの両親はどうしても入退院や手術を繰り返すオギーの方に目を向けざるを得なかったんですよね。でも、ヴィアだってオギーが生まれた時はまだ幼かったし、幼い子供は親に構ってほしいじゃないですか?でも、病気の弟がいるし、両親が弟を心配する気持ちっていうのも分かっている。だから、ヴィアはずーっと手のかからないいい子を演じていたというわけです。
そんで、そのヴィアのいちばんの理解者はおばあちゃんだったりするんだけど、その頼みの綱のおばあちゃんも亡くなってしまった。さらに、高校に入ってから親友だと思っていた、ミランダも自分を避けるようになってしまって、彼女は彼女ですげぇ苦しかったり、誰かに相談したいっていう状況。
「でも、弟のことがあるし、これ以上両親に負担をかけるわけにも‥‥‥。」
幼いころからいい子を演じていたがゆえに、問題ないふりをしてしまう。これはこれでしんどいですよね。オギーとはまた違った辛さがある。
こんな風に、もちろんオギーがメチャメチャ大変なのは当たり前として、他の人も普通に過ごしているようで、実は困難や苦しみを抱えていて、どうにか人生を生きているってことをこの作品は再確認させてくれるんですよね。
大事なのはそういう「人にはそれぞれの苦しみや悩みがある」ってことを理解すること。そんで、劇中にオギーやヴィアや他の登場人物たちを助けてくれた人たちのように、他者の悩みや苦しみを想像し理解しようとし、時に支えになれることだと思うわけです。
そういう当たり前だけど難しいことを再確認させてくれたこの映画は観てよかったなぁと思いますね。
若干うまく行き過ぎな感もある。
僕は基本的にこの作品とても好きなんだけど、しいて言うことがあるとすれば「若干うまく行き過ぎかなぁ」っていうのはありました。
みんながみんなそれぞれ事情があって、困難や苦しみを抱えてたりするっていうことを基本的にこの作品に登場するメインキャラクター達の困難とか悩みっていうのは解消されていってしまうんですよね。
オギーをいじめてた連中の中心にいた子は、いじめがバレて学校からいなくなります。またオギーは親友と思っていた子から、ひどい言葉を言われて(後に誤解だとわかる)その子と距離を置いてしまうんだけど、また孤立してしまいがちな時に新しくオギーを理解してくれる子が出来るとかね。
まぁ、フィクションだし理想的な世界を提示したいっていう感覚はすんごいわかるんだけど、やりすぎてしまうとそれは現実から乖離した話になってしまって、「うーん‥‥‥。」って違和感を感じてしまうかもなぁ。
やっぱね、障害とか疾患を抱えてる人の生活って、大変なことが多いと思うんですよ。現実的にはうまくいってないっていう人もいるだろうし、なかなか難しいよね。そういう人たちからしたら、「こんな風にうまくいかないよ」って思ったりもするのかもしれません。
まとめ
そんなわけで、今回は『ワンダー 君は太陽』を観た感想を書いてみました。
多少うまくいきすぎてるよねって話はしましたが、全体的には笑いもあって、ちょっとウルッとくる場面もあるし、オギーを始め困難に向き合う人たちの姿を見て前向きな気持ちになれるそんな作品だと思っています。
あと、個人的にはオギーのお父さん、ネートのオチャメな感じにも注目してほしい。結構笑わせてくれます。
試写会に来ていた周りのお客さんも、映画が終わった後に「良かったね」とか「感動したね」っていう人が多かったですね。中にはハンカチで涙を拭いてるような人もいたので、僕がみた感じでは満足して帰ったお客さんが多かったように思います。
基本的には家族、友人、恋人など、年齢問わず幅広い世代の人たちが観て楽しめるそんな作品だと思うので、興味がある方はぜひご覧になってみてくださいね♪
それでは今回はこの辺で。